2014年夏遍路

 842230分、深夜バスで徳島へ向かっている。いよいよ2014年の夏遍路が始まる。ここのところ徳島高知は異常な大雨で避難勧告が出された。少しはおさまったようではあるが、むこう1週間は雨のようだ。その後も台風11号が近づいているし、今回は厳しい修業になりそうだ。高知では「よさこい祭り」とバッティングしているので、宿を確保してしまっている。國田さんに教えてもらわなければ大変なことになっていただろう。そういうことなので、大雨だろうが歩き続けるしかない。覚悟して臨もう。

 

85635分徳島駅到着、予定通り。これなら50分発の電車で日和佐へ行ける・・・と思いきや、大雨の影響で阿南までしか行かないとのこと。仕方なく阿南から日和佐へはタクシー、7000円!午前中は晴れていたが午後から降ったりやんだり。しかも降るときは、結構な激しさ。ただ暑くて、できればポンチョも菅傘も避けたい。で、着たり脱いだり慌ただしい。今夜の宿は民宿海部。若い大将で食事は隣のバーでいただく。しかもカウンターなので何だか飲みに来ている感じ。優しい人で明日の朝食は4時に部屋へ届けてくれる。5時にはスタートしたい。今日は8時半スタートだったので25km、明日は33km、頑張ろう!民宿海部泊25km

 

予定通り5時にスタートしたものの、雨がひどく感じてポンチョにシューズカバーと完全装備。ところが歩き始めると、さほどでもなく、しかも蒸すし、歩き辛い。そこでリュックカバーと菅傘に変更・・・と、降り出しました。しかも半端じゃない、それでもまたリュックから出して装備し直す気力もなく、強引に進んでしまった。おかげで靴の中はぐずぐず。ほ~ら、しっかりマメだらけ!それでも午前中に予定の20kmはクリア。あとはのんびり、最後は足だけだけど海水浴を楽しんで宿へ到着。さて明日も5時にスタートしたいが、考えました。朝ご飯を弁当にして欲しいと頼むと抵抗されるが、夜食にして欲しいと頼んだらどうだろう。さてさていかが相成りますか!民宿徳増泊34km

 

夜食のおにぎりは可能だったが、便秘が大変!2時間近くトイレで奮闘。綿棒で少しづつ掻きだしたが、なかなか大変だった。宿泊客が少なくて助かった。それでも45分遅れで出発。足のマメは痛いし、筋肉痛にも悩まされる。おまけに何かめちゃくちゃ眠い。睡眠薬の影響かもしれない。それでも時間的には順調で御厨洞へ寄る余裕もあった。最御崎寺は、この夏初めての山登り。バテバテで、ベンチにて座ったまま軽く居眠り、おかげで少しスッキリした。午前中は晴れていて、かなり暑い。この夏初めての「いろはすかぶり」。津照寺手前のコンビニで昼食、相も変わらず昆布のおにぎり2個。宿に着く前に最後の休憩をしていたら、いきなりのスコール!しばし雨宿りにして、やむのを待って宿へ。荷物を置かせていただき、金剛頂寺へ。登りは遍路道、下りは車道。3時に宿へ入り、シャワー。現在洗濯中。民宿うらしま泊27km

 

2時過ぎに起きて夜食ならぬ朝食。で、2度寝をして420分暗い中で出発、久しぶりにライトが活躍した。不思議と晴天!だがそれも当然のごとく、善根宿で休憩していたら、いきなりのスコール!ポンチョは蒸れるので、シューズカバーと菅傘のみでどしゃ降りの中スタート。やはり100均では無理があったようで、次の休憩所で靴を逆さにしたらザァーッと出る。もう靴の中はグチャグチャ、でもおかげでマメの痛みは感じなくなった。もっとも宿に着いてさっそくマメの手入れは必要だったが・・・神嶺寺の駐車場で國田さんオススメのうどんを食べた。確かに美味しい。しかし、台風は明日明後日が本番。2日とも距離があるし、どうなることやら。浜吉屋泊  32km

 

台風11号が高知に向かっている。午前中は比較的穏やかだと聞き、3時に出発。足が痛く、なかなかペースが上がらない。それでも赤野に着いたのは9時半ころ。通し打ちの遍路さんと出会った。私の足がガタガタなのに対して涼しい顔、モンベルのゴアテックス製靴下だと靴が濡れても足は何ともないらしい。これは是非買おう。午後からは予報通り激しい雨!何とか大日寺までたどり着いたが本堂も大師堂も閉められていた。納経を済ませ宿へ。民宿きらく、サービス満点。料理は美味しくて凄い量、これで6000円!惜しむらくは禁煙。お風呂から上がって足を調べたら新規のマメが4個所・・・と思っていたらさらに2個所見つかった。腰も痛むし、明日は35km、大丈夫だろうか?民宿きらく泊32km

 

2時過ぎから起き出したが、外は台風の凄い音、雨と風がワンワン言っている。何度かまどろみながら嵐が収まるのを待つが、今日は32km5時半に意を決してスタート。道路は川、菅傘は両手で押さえていないと飛ばされる。7時過ぎには収まって晴れ間も見えてきたが、すでに靴はグチャグチャ。宿にたどり着いたのは6時過ぎ。まだ8時半だが今夜は薬なしで眠れそう、挑戦してみよう。民宿千松泊35km

 

おばあちゃん1人でやっている宿で朝ご飯を4時半に用意してもらった。なにせ今日は35kmの長丁場、少しでも早く出発したい。フェリーは欠航のため、大回りして浦戸大橋を越えて雪蹊寺へ。足裏はボロボロな上に腰がヤバい。歩き始めはまさにおじいちゃん、そろそろとしか歩けない。雪蹊寺まで約4km1時間半かかった。それでも段々と足裏の痛みには慣れてきて、腰も座らないことで徐々にスピードアップ。しかし、種間寺でビーサンに履き替えたときは、靴下についた血豆の後にびっくり。よくこの痛みと戦っているものだ。腰の状態も悪く、休憩も食事も立ったまま。それでも清瀧寺から青龍寺へは順調で、3時過ぎに宿へ到着、荷物を置かしてもらい、何とか青龍寺へも行けた。それでもこの体調で35kmはこたえた。宿にマッサージがあり、背に腹はかえられず60分コースを受ける。終わったときは、随分楽になったが、すぐにまた痛くなってきた。今夜も夜食、夜明けと共に出発するが、30km手前の宿を予約した。少し飛ばし過ぎているので、無理するのは禁物。三陽荘泊35km

 

予定通り5時半スタート。腰の調子は微妙、足は最悪。出発してしばらくはヨタヨタとしか歩けない。杖に頼りながら数百メートル歩くと、ちゃんと歩けるようになる。これはもう今日一日中のこと。休憩しても同じ状態。宇佐大橋を渡り終えるころ、前から若者野宿遍路がやってきた。横浪スカイラインを行くというので通行止めの旨伝えた。その後打ち戻りしていると、昨日会った野宿遍路さんが仲間を連れてやってきた。話しながらしばらく一緒に歩いたが、休憩を機に先に行ってもらった。30台前半は元気だ。明日の宿を探してみると、岩本寺あたりは取水制限があるらしく、やむを得ず初めての宿坊に泊まることにした。14日の予定も入れようと電話してみると、どこも予約でいっぱい。またアクロバットで中村の宿を予約した。今日は早めに着いたので、のんびり本でも読もうと思っていたら、もう5時を過ぎてしまった。民宿あわ泊29km

 

今朝も5時半に出発!相変わらず最初は足が動かないが歩いているうちに何とか遍路の足になってくる。今日は途中で、おかしな人に会った。1人目は一見自転車遍路風のおじさま。四万十の津呂というところで、善根宿の管理人をすることになったそうだ。通ったときに寄ってみよう。2人目は背丈より高い丸太を十字に組んで下に車をつけ、肩に担いで歩いている若者。本人もよくわかっていないようで、まぁキリストの張り付け台をモチーフにしているようだけど、本人はクリスチャンでもないと言うし、三人一組で3kmごと交代しながら歩いているそうだ。面白い!今日も暑くて腕が汚く焼けてしまっている。岩本寺周辺の商店街は壊滅状態、先日の台風で床上浸水したうえ取水制限があるらしく、みなうつろな顔をしていた。今夜は初めての宿坊、手洗い水が飲めないということで、女将さんが300円宿泊費を負けてくれた。岩本寺宿坊泊29km

 

初めての宿坊は・・・ビミョー。禁煙だけど喫煙所あったし、食事も問題ない。ただ、これはたまたまかもしれないが、みんなチーム。独りきりは私だけ。やはり、まぁやむを得ないときだけかな。朝のお務めは6時からということだったが、5時に出発。10日目にして、ようやく遍路足になっていた。朝から痛みも何もなく、ドンドン進める。さすがに山登りは荒れていて、滑りながらだったので、ちょっと止まってしまったけれど。今日は曇り時々雨でリュックカバーと菅傘を常備。蒸したうえに屋根があるところでしか休めないので段々へばっていった。スリーエフで休もうと外のベンチに荷物を置いて、トイレを借り、お茶とおにぎりを買ったら「お遍路さんにはお茶サービスです」ともう1本。それはありがたかったがベンチへ戻ろうとすると荷物の隣りに変なジイさん。座れないなと思っていると、はなとよだれを出したジイさんが意味不明な言葉を話しかけてくる。「ぁあっ」と遍路にあるまじき態度をとったらヘラヘラ一人笑いし始めた。殴ってしまいそうだったので急いで隣りの道の駅へ避難した。こっちはお盆休みの家族連れで落ち着かない。その後も休める場所が少なく、結局土佐入野駅に着いたのは2時半。電車で中村へ。今夜はビジネスホテルなのでスーパーで食事を買ってきた。中村第一ホテル泊35km

 

中村から始発で土佐入野へ戻る。68分発の列車に乗るため、ホテルで時間を潰し540分には駅へ・・・運休!次の列車は7時!慌ててホテルへ戻りタクシーを呼んでもらった。3000円かけて結局620分土佐入野をスタート。まったく遍路はいろいろある。蒸し蒸しした小雨の降る中、去年のことを思い出しながら歩いた。さすがに去年なので覚えている景色がそこここにある。四万十大橋を渡り失神した場所こそわからなかったが、その後かき氷を食べたのは田舎屋だと確認。長い長い新伊豆田トンネルをようやく抜けたのは12時過ぎ。ちょうどお昼の時間だったのでドライブイン水車で食事をしようと・・・臨時休業!何かいろいろあり過ぎませんか。よし、コーラだ、疲れているときはコーラ。だが本能か、脂肪分解トクホのペプシ&カロリーメイト。雨でグズグズになった靴下も交換してリスタート。だがコンビニに寄って小休止したら、もう3km1時半に今夜の宿に到着。すぐにお風呂に入れる。ポップコーンを食べながらしばし読書。高校野球を見ながらウトウト。久百々泊25km

 

夜食は女将さんのお接待、2日で11000円!さすが久百々はサービスが良い。朝5時、明るくなってくるのを待って出発。リュックがないので足は軽い。「あしずり遍路道は行ってはいけない」と國田さんに言われていたのに雨で休むところを確保したいがために入ってしまった。大失敗、休むところさえない。津呂の黒咲さんを訪ね、ちょっと休憩。忙しそうだ。10時に金剛福寺到着。目の前のレストランで昼食。選んだのは朝定食!今日は打ち戻りなので再び津呂の善根宿へ。オーナーもいて、この人がまた面白い。次の休憩所は以布利分岐近くの茶屋、去年覚えたコールコーヒーを注文。スイカが付いて500円は女将さんの商売上手というところか。ちょっと話が長いので、腰を浮かせて失礼します。今日の天気予報は9時から15時が曇りのはずなのにどしゃ降り。大岐海岸で休もうかと寄ってみたが、場違いでうきまくり。午前中確認しておいた遍路道へ入った途端、出た!でかい蛇!やっぱり苦手だ。逃げていったのでマムシじゃないだろう。結局3時半に宿へ戻った。女将さんたちはあしずり祭りの花火を観に行きたいと夕食は5時過ぎ。同宿はなんとあの靴下の持ち主、ちょっと変わってる。久百々連泊40km

 

早く目が覚めて眠れそうにもなかったので4時半出発。ライトを点けてテクテク歩く。予定通りスリーエフに着いたころには薄明るくなっていた。ところが歩き始めると眠い。女将さんからいただいたアメをなめながら歩くが眠気が去らない。山の中だったので歌を歌いながら歩く。今日は良い天気、でも休むところはなく、ようやく芳井の遍路小屋に到着。オーナーさんが出てきて國田さんのことを話した。國田さんとメールをしながら話していたらオーナーさんも思い出したらしく國田さん大喜び。今回は栄養ドリンクをお接待にいただき、延光寺へ向かう。今日は途中から小雨の予報だったが、ずっとピーカン。休み休み歩くも2時半には宿へ到着。シャワーを浴びて高校野球を見ながら洗濯。ときどき昼寝。この宿は禁煙なので今は外でタバコを吸っている。嶋屋泊32km

 

例によって夜食をお願いして、2時半ころ食べた。そして二度寝。目が覚めたのは5時!慌てて支度して520分スタート。雨も降っているし、靴のソールもツルツルなので松尾峠を避けて国道を選択。これが大正解。予報に反してどしゃ降り、トンネルに助けられた。観自在寺からがしんどい。海の近くを何度も登る。国道とはいえキツい。今夜の宿は12年前初めて歩いたときに泊まった宿。ボロボロだがサービス満点と当時の記録が残っている。着いてみると、まさに良いご夫婦。夜食もすんなりOK!これから夕食、楽しみだ。民宿ビーチ泊35km

 

ドライブインビーチ改め民宿ビーチ、夕食も改まってしまったようで、味も量も・・・普通。しかし夜食は違った、おにぎり6個!2個は今日のお昼となった。12年前廃屋に見えた建物は、やはり限界で蟻や蜘蛛が徘徊している。同宿だった車遍路3人も朝食が5時半だったので、気にすることなく支度をして5時過ぎに出発。しかしながら少々飽きてきているのか、緊張感が薄れたか、淡々と歩いている感じ。靴がツルツルなので松尾トンネルを行く予定だったのが、時間にも余裕があったので遍路道へ行ってしまった。地図には高度差も少なく快適と紹介されていた遍路道、台風の名残そのまま。ズルズル滑りながら大汗かいた。しかも、山に入ってから採石場に出るまでずっとアブがまとわりついて、国道に戻ったときには息も絶え絶え。コインランドリーでいろはすかぶりさせてもらって、暫く休憩。その後、国道をしばらく歩くと調子は戻ったが、前回休んだところは、なんとなく覚えていて、また同じところで休憩。そのくせ、ホテルは同じにもかかわらず迷子に!高校生くらいの女の子に尋ねてタメ口で教えていただき、3時に宿へ。昨日洗濯したパンツも洗い直したかったので、スッポンポンに浴衣を着てそっとランドリーへ。國田さんへそういったメールを送ったら「裾踏んづけて転ばんように」と返ってきた。今夜の夕食と明日の朝食を買い出ししてきたが、買い過ぎて食べ過ぎた。2014年夏遍路は食べ過ぎにて終了となる。もっとも明日も山を含めて20km越え、油断しないように歩こう。宇和島リージェントホテル泊31km

 

例によって9時過ぎは就寝、2時半ころ起き出して夜食。二度寝を決めこむも初めて寝過ごした。目が覚めたのは5時半!慌てて支度して550分出発。宇和島市内をテクテク歩き國田さんの泊まったクアホテル辺りで休憩。去年のことを思い出しながら務田へさしかかった。スリーエフで冷凍ペットボトルを買って龍光寺へ向かう。周りは田んぼだけ、何もない。そこへいきなりのゲリラ豪雨!慌てて道へリュックを置いて、菅傘をかぶりリュックカバーを装着した。1時間弱で龍光寺へ到着、靴はグッチャングッチャン。靴下が絞れる。本当にゲリラのようにサッと上がった。まだ10km地点ではあるし、仏木寺までは3km弱、ほとんど休むことなく進めてみた。短い遍路道ではあるがアブがしつこい。仏木寺到着、やはりもう無理。靴下を交換して、地図を見ながら計画変更。歯長峠へは遍路道を避けて車道で行くことにした。ズルズル滑る靴とアブにはもうウンザリだ。車道 は蚊と小蝿くらいで我慢できる。朝も残り物を片付けたので、なかなかお腹は空かなかったが、とりあえずコンビニおにぎりを2個。今回の最後のお寺明石寺へは1時半ころ着いた。國田さんお勧めの円い菅傘を購入、ゲリラ豪雨の際、慌てたのか壊れてしまった。本当はこの土産物屋、キライなんだけど。去年杖のことで電話したときの対応が木で鼻をくくったようだったのだ。2時半に卯之町駅着、遍路の衣装を解いて316分発松山行き特急を待つ。松山駅前のお風呂に入り、時間が中途半端だったのでマッサージを受けた。ここなら夕食も採れて歯磨きも出来る。駅へ戻ってお土産を購入し、現在バスに乗り込んだところ。今夜はバス泊25km

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